なかた皮膚科

皮膚科
皮膚炎・湿疹
皮膚炎

原因や症状に特徴により、色々な病名があります。

アトピー性皮膚炎

いくつもの原因が複雑に関わって引き起こされる病気で、以下のような特徴が見られます。

  • この皮膚炎を引き起こす遺伝的な体質がある。
  • 皮膚が乾燥傾向にある。
  • 症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返す。(症状の寛解と増悪を繰り返す。)
  • 痒みを伴い掻くことで悪化する。
  • 様々な物質に対して、アレルギー反応を起こしやすい。
  • 年齢によって皮膚炎の症状や出やすい部位が異なる。
  • 子供のアトピー性皮膚炎は成長につれて症状が軽くなる傾向がある。

アトピー性皮膚炎は短期間で治る病気ではなく、症状をコントロールしながら気長につきあう事が必要です。 しかし適切な治療で症状が落ち着いた状態が維持されると、自然に治る事も期待できる疾患なので放置しない様にする事が大切です。

かぶれ【接触皮膚炎】

外界の刺激物質やアレルゲンとなる物質が皮膚に接触することによって皮膚に炎症を起こした状態で経過が急に発症する急性のものと、徐々に悪化していく慢性のものに分けられます。
おもな原因物質はシャンプー、リンス、化粧品、洗剤などの日用品、食物や植物、外用薬や湿布薬、医療品、ニッケル、コバルト、クロムなどの金属等様々です。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

皮膚が紫外線やカビ(真菌)などによって脂肪酸という物質に分解され、皮膚に刺激を与えたり、真菌に対する免疫反応で炎症を起こした状態。皮脂の多い頭皮、眉毛、耳、鼻のわき、脇の下、胸が好発部位です。頭皮の症状では、フケが目立つ(フケ症)様になり来院される方が多いです。

毛虫皮膚炎

多くはチャドクガという蛾の幼虫による皮膚炎です。幼虫の毛(毒針毛)が肌に触れたときの毒性分によるアレルギー反応で皮膚に炎症を起こしたもの。
そのため発症部位には毛虫の毛が直接肌に触れた所に生じる。(発症時期 5月から10月)

おむつ皮膚炎

尿や便が皮膚に接触した状態が続くとそれに含まれるアンモニアや細菌が皮膚に刺激を与え、皮膚炎を起こします。 オムツの素材そのものが原因となる事は比較的まれです。また、夏の暑い時期はおむつの中がむれるため、カンジタというカビ(真菌)が増え易く、この菌が皮膚炎(乳児寄生菌性紅斑)をおこすためおむつ皮膚炎との鑑別が必要です。 カンジタが原因の皮膚炎はおむつ皮膚炎と全く治療が異なるため皮膚科へ受診をおすすめします。

乾燥性皮膚炎

乾燥性皮膚炎は 皮膚の水分が減少して乾燥を生じた結果、皮膚の表面が傷つき炎症を起こした状態。痒みを伴い、皮膚は魚のウロコのような状態になり、放置しておくとさらに痒みが強くなり掻くために赤くなっていきます。 湿疹になる手前の初期の状態(乾皮症)では皮膚の上に白く粉がふいたような状態になります。

湿疹

ある特徴的な病態を持つ皮膚病を表す総称であり、各人によって発症部位や症状が異なりますが痒みは多くの人で必発です。

手湿疹(手荒れ)

原因や症状から様々な病名がつけられています。原因は洗剤、ゴム手袋、髪染め液、シャンプー、消毒液、セメントなど手に触れる様々なものが要因となります。 また頻回の手洗いや水仕事によって手湿疹は生じ得ます。

主婦湿疹

※主婦に生じる手湿疹の別称。
(※家事や水仕事の多い)

皮脂欠乏性湿疹 (別名:乾燥性皮膚炎・皮脂欠乏性皮膚炎・乾皮症)

皮脂欠乏性湿疹(別名:乾燥性皮膚炎・乾皮症・皮脂欠乏性皮膚炎)は 皮膚の水分が減少して乾燥を生じた結果、皮膚の表面が傷つき炎症を起こした状態です。痒みを伴い、皮膚は魚のウロコのような状態になり、放置しておくとさらに痒みが強くなり掻くために赤くなっていきます。
湿疹になる手前の初期の状態(乾皮症)では皮膚の上に白く粉がふいたような状態になります。 空気が乾燥しはじめる秋からみられ冬に増加しますが、初夏になると自然に治っていく人が多いようです。比較的に女性より男性に多くみられます。

じんましん・痒疹・発疹
蕁麻疹(じんましん)

じんましんは突然、赤みをもった皮膚のふくらみ(膨疹)ができる病気です。このふくらみはいつの間にか消える(ほとんどが24時間以内)のですが、また別の場所に現れては消える事を繰り返します。
多くは痒みを伴い、症状が長期にわたって続くものもあります。原因は食物や薬剤、生活環境物質に対するアレルギーや感染症、温度、ストレス、体調不良など様々ですが、実は原因がはっきりわからないじんましん(特発性じんましん)が非常に多いのです。
治療は「抗ヒスタミン薬」が中心で、患者さんの症状に合わせて他の薬効のお薬を追加したり、生活指導などが必要になります。

痒疹(ようしん)

痒疹は痒みを伴う米粒大からエンドウ大ぐらいまでの赤いしこりのような皮疹が多発する皮膚病です。 激しい痒みを生じるため掻く事で皮疹がさらに増え、症状が悪化する治り難い疾患です。 原因は虫さされやアトピー素因の関連が指摘されていますが、はっきり分かっていません。 精神的ストレスや睡眠不足なども痒みを増強する原因をなるため、症状が悪化する事もあります。

虫刺され

蚊やイエダニ、ノミ、毛虫、毒蛾、シラミ、ブヨ、アブ、マダニ、ハチ、ムカデといった様々な虫たちによって症状は異なってきます。 代表的な虫さされとして夏に多い毛虫による皮膚炎です。 多くはチャドクガという蛾の幼虫によるもので、幼虫の毛(毒針毛)が肌に触れたときの毒性分によるアレルギー反応で皮膚に炎症を起こしたものです。 そのため発症部位は毛虫の毛が直接肌に触れた所に生じてきます。(発症時期 5月から10月が多い)

角化症
ウオノメ【鶏眼(けいがん)】・タコ【胼胝腫(べんちしゅ)】

足部に限局性に荷重などの反復した刺激が加わる事で皮膚の表面(角質)が厚くなった状態。角質の増生が皮膚の内側に進んで行った事で、歩行、圧迫により痛みを生じるのがウオノメ(鶏眼)、平板状の角質増生で痛みがあまりないのがタコ(胼胝腫)です。 ただし、足の裏にできるイボ(疣贅)も、ウオノメ(鶏眼)とそっくりな症状を呈するので鑑別が重要です。

ニキビ

ニキビには、思春期ニキビと大人ニキビがあり、原因もできる場所も異なります。 思春期のニキビは、皮脂の分泌が主な原因であることから、できる位置も、皮脂分泌の多い額や鼻などのTゾーンから頬までと広範囲に渡るのが特徴的です。一方、大人ニキビはUゾーンといわれる顎やフェイスライン、そして首筋にかけてできる傾向にあるといわれています。
また、思春期ニキビと大人ニキビは、改善策が異なってきます。 思春期ニキビは、主に皮脂の分泌が原因であることが多いため、皮脂の量と水分量を適度に保つことが肝心です。 一方、大人ニキビは、生活習慣全般を見直し、ストレスのない生活や規則正しい生活、健康な食生活を心がけましょう。

思春期ニキビ

思春期ニキビとは、10代の思春期にできるニキビです。 成長期において皮脂分泌が過剰になることが主な原因だといわれています。 思春期の頃は、体を作るために成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンが皮脂腺を刺激して皮脂が過剰に分泌されるため、毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が繁殖しやすくなります。すると、ニキビができやすくなるのです。
ホルモンバランスが整ってくる20代前後になると、自然と、この思春期ニキビはできなくなっていきます。

大人ニキビ

大人ニキビの原因は、一人一人様々の原因が考えられ、不規則な食生活、睡眠不足、飲酒や喫煙、ストレス、スキンケア、化粧品、ホルモンの関係などあげられます。 また、ストレスや不規則な生活習慣からくるお肌のターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)の乱れ(通常、新しい細胞と古い細胞が、約28日周期で入れ替わる)が、大人ニキビには密接に関わっているといわれています。 ターンオーバーのリズムは人によって異なりますが、このリズムが乱れると、古くなった角質が溜まってしまい、角質層全体が厚くなって毛穴がどんどん狭く詰まりやすくなってしまうのです。

最新ニキビ治療薬 ベピオゲル

「ベピオゲル」は2015年4月に新しいニキビ治療の1つとして認可・保険適用になった新薬で、「過酸化ベンゾイル」を主成分とした塗り薬です。
「過酸化ベンゾイル」は抗菌作用やピーリング作用があり、ニキビの原因菌の増殖をおさえたり、ピーリング作用により毛穴のつまりをなくすことでニキビ治療に効果的です。

ベピオゲルの特徴

  • 1日1回の使用でニキビを治療する塗り薬です。
  • ニキビの原因菌(アクネ菌など)が増えるのを抑えます。
  • ニキビの原因となる毛穴のつまりを改善します。

治療実績が豊富なニキビ治療薬 ディフェリンゲル

「ディフェリンゲル」は2008年認可・保険適用になった塗り薬タイプのニキビ治療薬です。
「ディフェリンゲル」は「アダパレン」を含む化合物で、毛穴のつまりを取り除いたり、菌を減少・炎症をじずめる抗菌作用があります。 また、初期のニキビ治療から中程度のニキビ治療と幅広く効果を発揮し、特に初期の治療で使用することで赤いニキビを減らし、炎症の強いニキビへの進行を防ぐことが特徴としてあります。

毛髪疾患・爪の疾患
抜毛、薄毛(男性型脱毛症)
  • 思春期以降に始まり、除々に進行する。
  • 額の生え際や頭頂部の上が、どちらか一方、または双方からうすくなり、進行する。
  • うぶ毛のような充分に育たない髪の毛が多くなる。
  • 太くいっかりとした髪の毛が、細く短めの髪の毛になり、頭皮が透けて見えるようになる。
  • 両親、兄弟、祖父母に脱毛症を認めることが多い。

当院では今話題のAGA(男性型脱毛症)の治療薬(プロペシア)を取り扱っております。AGAは進行性で何もしないでいると徐々に進んで行きます。進行を抑えるためには早めの治療が大切です。

毛髪疾患・爪の疾患

円形脱毛症

「円形脱毛症」とは、「何の兆候もなく突然脱毛が始まった。」、「頭部に地肌が見えるところがある。」といった様に、ある日突然円形や楕円形の脱毛斑が生じる疾患です。 一般的には10円玉くらいの脱毛と思われていますが、頭部全体に広がるものや、眉毛やまつ毛、体毛などに及ぶ重度のものまで、その症状はさまざまです。 頭髪のみに単発又は数カ所に渡って出来る10円玉位までの脱毛部であれば、放置していても自然軽快する事もありますが、脱毛部が大きくなっていったり、びまん性(汎発性)である場合には、治療が長引く事が多いです。

毛髪疾患・爪の疾患

巻き爪・陥入爪(かんにゅうそう)

巻き爪とは、主に足の爪の両端が、強く内側に湾曲した状態を言います。 巻き爪になるのは、負担のかかりやすい親指の爪であることが多いのですが、その他の指の爪も巻き爪になることがあります。 巻き爪が進行していくと、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込んで、次第に激しい痛みを引き起こすようになります。 さらに、曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまい、歩くことができなくなる場合もあるのです。 治療はその時の症状に対して様々なケースがあるので、まずはご相談ください。

やけど
熱傷(やけど)

熱傷とはいわゆる火傷(やけど)で、その段階は1から3度までにわけられています。1度では、皮膚表面のみが赤くなったりヒリヒリした軽い痛みを伴うものになり、ほとんどが痕を残すことなく治癒します。2度でも浅いやけどと深いやけどがあり浅いやけどでは、ほとんど後になりません(*1)。外来に来る一番多い熱傷が2度の浅いやけどです。
これに対して低温熱傷は2度の深いもの、ほとんどが痕になってしまうのです。3度は痛みを感じないほど重度なもので、皮膚は白あるいは黒くなり、皮膚移植が必要になったりと痕を残します。(*2)

(*1)赤みや痛みを伴い水疱(水ぶくれ)を作るケースも多いですが
(*2)また浅いやけどでも広範囲の熱傷(20〜30%以上)は危険を伴うので迅速な治療が必要となります。

低温やけど

低温やけどは、比較的低い温度(44℃〜50℃)のもので長時間にわたって皮膚の同じ箇所にふれていると人間の筋肉などが、壊死するために「低温やけど」をおこします。 一般的には44℃と温かいと感じる程度の温度でも3〜4時間触れていると「低温やけど」になります。46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分で「低温やけど」をおこすことがあります。
一般のやけどは、皮膚の表層のみでおこります。「低温やけど」は、健康な人でも自覚症状を伴わないで発症する場合があります。 その症状は、皮膚の深部におよんで赤くはれたり、水ぶくれができたり、皮下組織が壊れたりし、重傷事故にいたることがあります。
「低温やけど」は、比較的温度が低くて長時間にわたって直接皮膚に触れる、ゆたんぽ、電気あんか、電気毛布、カイロ(使い捨て式)などでおこりやすく、血流を圧迫する使い方や知覚症状、糖尿病などの神経障害のほか、体が不自由あるいは泥酔など熟睡中の状態にあるときに受傷しやすいといわれています。

しみ・ほくろ・皮膚腫瘍
ほくろ

当院ではダーモスコープによりほくろの癌(メラノーマ)か、普通のほくろかどうかを判断する検査を行っております。 メラノーマは皮膚がんの一種ですが、悪性が高い上、進行が速いことから注意が必要な病気です。 メラノーマはほくろやしみとの見分けが難しい上、見た目が似ている良性腫瘍もあるので、まずダーモスコープ検査をお勧めいたします。

しみ(肝斑)

しみ(シミ)といわれている代表的なものに肝斑、雀卵斑(そばかす)、老人性色素斑(日光黒子)、炎症後色素沈着があります。

肝斑

一般にシミとよばれるものは、肝斑のことを指していることがほとんどです。 20代後半から40代の女性に多く、主に顔面、特に頬、額、眉毛の周囲にあらわれます。 境界のはっきりした左右対象性の淡褐色から褐色の色素斑で、色調が肝臓の表面と似ていることから「肝斑」とつけられたようです。 妊娠時に目立つようになり妊娠や出産が終わると少し薄くなったり、消失したりすることがあります。また、経口避妊薬(ピル)の服用で増え、閉経後に次第に薄くなることもあることから、 肝斑には女性ホルモンが影響していることがわかります。 また、肝斑は紫外線にさらされやすい部分にでき、春先から夏の紫外線の強い時期に濃くなり紫外線の弱い時期には薄くなります。 このことから、長波長紫外線(UVA)が、肝斑の発症や増加に重要な役割をはたしていると考えられます。

雀卵斑(そばかす)

5mm以下の褐色の小色素斑が顔面(鼻や頬の周囲)、手の甲、前腕、頸などに多発する、いわゆるそばかすは、3歳ごろに発生して、思春期に最も色が濃くなり、以後は年齢とともに段々薄くなります。 色白の人に多く、しばしば家族での発生がみられるので、常染色体性優性遺伝とされています。 中波長紫外線(UVB)が発症に関与するので、日光に当たると増加し、夏に顕著になりますが、冬には減って目立たなくなります。

老人性色素斑(日光黒子)

老人性という言葉がついていますが、年をとるからというよりも、長年にわたって日光(紫外線)を浴びることによって、メラニン色素が一部にまとまって増えるために起こります。 40歳代以降の男女の顔面、手の甲、前腕の外側に生じ、米粒大から親指の頭程の境界のはっきりした、ほぼ一様な褐色斑が多発してきます。 日光黒子は紫外線によって皮膚の老化が促進されることで生じる変化なので、お尻など日光にさらされない皮膚には現れません。 つまり、お尻の皮膚には自然の年齢が、手の甲には紫外線年齢が現れるというわけです。

炎症後色素沈着

炎皮膚の炎症の後に出てくる色素沈着で、年齢に関わらず、体中どこにでもできます。

老人性イボ

老人性イボ【脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)】

老人性イボは皮膚良性の腫瘍の1つで、一般には「年寄りいぼ」とも言われ、文字のとおり、年を取るとでできます。 皮膚の老化現象のひとつですが、若い人にもできることがあります。 症状としましては顔、頭や全身どこにでもできます。いぼのようにざらざらしたできものです。初めは1〜2mm位ですが、放っておくと少しずつ大きくなります。 特に、日光の当たる顔には、数多くできてきます。老人性のシミも一緒にできることが多く、色は、普通の皮膚の色~淡褐色~黒色まで色々です。 形も平らなものから、隆起するものまでいろいろで、かゆみを伴うこともあります。 悪性化する事はないため、放置していても良いのですが、治療は直接切除、液体窒素による凍結療法、電気焼灼、レーザーなどがあります。

皮膚がん

皮膚がんには様々な種類がありますが、皮膚がんのタイプや進行具合によっては、生命を落とすことも十分に考えられる病気です。 ただのほくろかと思っていたら皮膚がんだったというケースも決して少なくありませんので、普段から注意が必要です。 当院ではダーモスコープにより、皮膚にできているしみ(色素斑)やほくろ、腫瘍が良性か悪性かを判断する検査を行っております。 特にメラノーマという癌は悪性度が高い上に進行が早い事から早期の発見が必要です。 足の裏にできるほくろやしみは見た目がメラノーマに似ているものがあるのでダーモスコープによる検査をお勧めします。

口周りの皮膚疾患
口内炎

口内炎は、舌や唇の内側などの粘膜にできる炎症の事で食べ物がしみて痛みを感じます。 噛んでしまったり不正咬合による歯の刺激などから起こったり、ビタミン不足などの体の内部による事情、他にはストレスでもできてしまう事があります。 できる場所によっては話すことも困難に感じてしまいます。 口内炎の原因にはいろいろなものがありますが、その多くが口内細菌の増殖によるものと、口内にキズがありそこに細菌が増殖した場合が殆ど占めているのです。 このように口内に細菌を増殖させないためには、こまめに歯磨きをして細菌の増殖を防ぐ必要があるのです。

口角炎

口角炎は口角である唇の両端が切れたような状態になることです。 具体的には炎症を生じ、亀裂や腫れが生じ、その亀裂等による痛みを伴います。 さまざまな原因がありますが、体調不良やビタミン不足、口腔内の不衛生、カンジタ菌(真菌)の感染などが多く、対症療法が必要となります。

口唇炎

口唇炎とは、口角や口唇の慢性的な炎症や亀裂、剥離などを伴う疾患のことをいいます。アトピー性口唇炎、接触性口唇炎、剥離性口唇炎が主な口唇炎の種類です。 口唇炎は、口紅や唇の乾燥に加え、歯科疾患や金属アレルギー、などが原因となることもあります。 乳児の場合は離乳食の成分が入ったよだれによる刺激が原因になったりします。 幼児、学童の場合は唇を繰り返しなめたり、乾燥が原因になったりします。いずれにしても症状に合った治療が必要となります。

口唇ヘルペス

単純ヘルペスとは、皮膚に生じる単純ヘルペスウイルス感染症の一種で、単純疱疹とも呼ばれます。 単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、直接的な接触の他にウイルスがついたタオルやグラスなどを介しても感染します。 単純ヘルペスウイルスには1型と2型の2つのタイプがあり、1型は口唇ヘルペス、顔面など上半身に、2型は性器を中心とする下半身に主に発症します。 以前はほとんどの人が乳幼児期に周囲の人々との接触により1型に感染して抗体を持っていましたが、衛生状態の改善や核家族化などの影響で、今日では20〜30代でも半数ぐらいの人しか抗体を持っていません。 また、抗体ができても大人にみられる口唇ヘルペスのほとんどが再発型で年に1〜2回繰り返すので、ヘルペスウィルスを叩く飲み薬がもっとも効果的です。

細菌感染症

とびび【伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)】

とびひには水ぶくれができるもの(水疱性膿痂疹)とかさぶたができるもの(痂皮性膿痂疹)の2種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。アトピー性皮膚炎の患者様は皮膚のバリア機能が低下しており、とびひにかかり易いので注意しましょう。

水ぶくれができるもの:水疱性膿痂疹

皮膚にできた水ぶくれが、だんだん膿をもつようになり、やがて破けると皮膚がめくれてただれてしまいます。 かゆみがあり、そこを掻いた手で体の他の部分を触ると、症状が体のあちこちに広がってしまいます。とびひの多くはこのタイプで、黄色ブドウ球菌が原因です。

かさぶたができるもの:痂皮性膿痂疹

皮膚の一部に膿をもった水ぶくれ(膿疱)ができ、それが厚いかさぶたになります。炎症が強く、リンパ節が腫れたり、発熱やのどの痛みを伴うこともあります。 主に化膿レンサ球菌が原因となりますが、黄色ブドウ球菌も同時に感染している事が多いです。

真菌感染症

水虫【足白癬(あしはくせん)】

水虫は白癬菌というカビ(真菌)の一種が皮膚の一番外側の層(角質層)に感染したものです。 白癬菌は高温多湿で増えるため、夏に発症し易くなります。 水虫には3つのタイプがあり、

  • 足の指の間が白くふやけたり、皮がむける型
  • 足の裏に小さな水ぶくれができる型
  • 足の裏が硬くなってかかとにひび割れを生じ、痒みのない型(かかと水虫、角質増殖型白癬)

があります。いずれのタイプも確実に診断するには顕微鏡検査が必要です。 足白癬を長く放置しておくと白癬菌が爪にも入り込んでいくので早めの治療をおすすめいたします。

爪白癬(つめはくせん)

爪に水虫菌(白癬菌)が感染したものです。 これにより爪の色が白や黄色に濁ったり、爪が厚くなって変形したり、もろく崩れたりします。 爪の上から治療薬(抗菌剤)をぬっても爪の奥まで浸透しないため、飲み薬がもっとも効果的です。

かかと水虫

足の裏が硬くなってかかとにひび割れを生じる水虫で、痒みがないことがほとんどです。 かかと水虫は、空気が乾燥してくる冬になると悪化します。* かかと水虫かどうか確実に診断するには顕微鏡検査が必要です。
*症状は足の裏の皮膚が白っぽく、ガサガサと硬くなり、ひび割れてきます。特にかかとにこの症状が多くみられます。

いんきんたむし【頑癬(がんせん)】

たむし(頑癬)は白癬の一種で、股や臀部、下腹部に発生するかゆみを伴う皮膚病で、夏に多く発症するのが特長です。赤褐色の色素沈着が見られる患部の辺縁部は、やや堤防状に盛り上がりカサカサした皮膚になります。

ウイルス感染症
単純ヘルペス【単純疱疹】

単純ヘルペスとは、皮膚に生じる単純ヘルペスウイルス感染症の一種で、単純疱疹とも呼ばれます。 単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、直接的な接触の他にウイルスがついたタオルやグラスなどを介しても感染します。 単純ヘルペスウイルスには1型と2型の2つのタイプがあり、1型は口唇ヘルペス、顔面など上半身に、2型は性器を中心とする下半身に主に発症します。 以前はほとんどの人が乳幼児期に周囲の人々との接触により1型に感染して抗体を持っていましたが、衛生状態の改善や核家族化などの影響で、今日では20〜30代でも半数ぐらいの人しか抗体を持っていません。 また、抗体ができても大人にみられる口唇ヘルペスのほとんどが再発型で年に1〜2回繰り返すので、ヘルペスウィルスを叩く飲み薬がもっとも効果的です。

帯状疱疹

帯状疱疹は日常よく見られる病気の一つであり年間50万人前後、生涯では2000万人(一生のうち5〜7人に1人)がなると言われています。 この病気が命にかかわることはほとんどありませんが、その特徴的な症状である「痛み」が問題となり、苦痛と不安のため、精神的にも辛い思いをされる方もいらっしゃいます。 ※この病気の発症は体の左右どちらか一方(片側)にしか出てこないのが特徴です。
皮膚症状は1〜2週間目をピークに、4〜8週間くらいで治ります。 ただし、風邪と同じように、そのその時の健康状態(体力低下、免疫低下など)、そして病気になってからの養生(安静、栄養をとるなど)によっては、病気が長引く事があります。

水いぼ

水いぼ【伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)】

ウイルスが原因で起こる皮膚の感染症で子どもに多い病気です。 症状は1〜5mm程度の光沢のあるいぼが腋(わき)の下や肘の内側、お腹など皮膚がやわらかくこすれ易い所に出来てきます。 いぼの中央にくぼみがあり、その中にある白い芯のような部分にウイルスが多く含まれています。 ウイルスに感染しても、水いぼの症状が出るまでには14〜50日程度かかるため、いったん治療して良くなっても、すでに感染していたウイルスによって水いぼがまた出てくることがあります。 水いぼは放置していても自然に治りますが、それまでに長期間(6ヶ月〜5年)かかります。 その間に数が増えたり、他人にうつしたりするので、いぼの数が少ないうちにとっておいた方が良いでしょう。

水いぼの治療法

ピンセットでいぼをとる

専用のピンセットで水いぼを摘み取る方法です。 この治療では摘み取る際に痛みが伴う事が多いため、麻酔のテープ剤の使用により、痛みを和らげる事が出来ます。

その他の治療

液体窒素や硝酸銀ペーストを使用するなど、いろいろな治療法があります。

いぼ【疣贅(ゆうぜい)】

主に足の裏、手、指などに表面がザラザラとした硬い発疹、またはウオノメ(鶏眼)にそっくりな症状として見られます。 原因はウイルス(ヒトパピローマウイルス)の感染によるもので、プール、公園などの施設を使う子供に多く見られますが大人にもできます。また、兄弟、親子など直接の接触が多い間柄で感染します。

いぼの治療法

いぼ冷凍凝固法

マイナス196℃にも達する超低温の冷凍凝固法液体窒素を綿棒などに染み込ませ、ウイルスに冒されている患部を急激に冷やすことで皮ふ表面の異常組織を壊死させます。 液体窒素を含ませた綿花をいぼ部分に数回あてます。
いぼの大きさやできている部位により治療回数は異なり、顔やくびなどにできたいぼは1~数回で取れることが多いですが、足の裏や手のひらなど角質が厚い部分にできたいぼは治療回数が多くなる傾向があります。 超低温で凍らせますので多少なりとも痛みを伴いますが、いぼの治療法として保険適応も有り、最も安全で効果的な方法です。

水ぼうそう【水疱(すいとう)】

水ぼうそうは37度程度発熱と同時に全身倦怠感、食欲低下、頭痛、腹痛などがみられます。 発疹は最初体や頭、顔などから出はじめ、次第に全身に広がります。はじめは赤い小さな丘疹(きゅうしん)で周囲に紅斑を伴っていて、虫刺されによく似ています。これが1~2日たつと直径2~3mmくらいの水疱となり、体中にバラバラと広がり始め、かゆみを伴います。発疹はこのあと乾いたり破れたりしてかさぶたをつくり自然に治っていきます。 すべてのかさぶたがはがれおちるまで、約3週間程度かかります。

りんごほっぺた病

りんごほっぺた病【伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)】

りんご病は、主に「幼児・児童」に見られる「赤いほっぺ」と呼ばれる独特の症状を発症するウイルス感染症の一種で、医学的な正式名称では伝染性紅班(でんせんせいこうはん)と呼びます。 症状として必ず両方の頬が赤くなるのが特徴です。熱が出たり、咳がでたりと風邪と似たようなところもあり、鼻詰まりも起きるので少し声が変わってしまうこともあります。
りんご病の原因となるウィルスは「ヒトパルボウィルスB19」というもので、このウィルスを持つ人からの咳やくしゃみなどの飛沫感染、もしくは皮膚や手すりなどに付着したウィルスに触ってしまうことで人から人へ感染していきます。

はしか【麻疹(ましん)】

「麻疹ウイルス」の感染によって人から人にうつり、39℃以上の高熱が1週間以上続き、紅い発疹が出現、咳、鼻汁、めやにがみられるようになります。 時には合併症で本邦でも死亡することがある重要な急性感染性です。 感染性が著しく高く、また、感染するとほとんどの例が発病すると言われています。 一旦熱が下がったころに、口腔内(頬の内側)に細かな白色の発疹がみられコプリック斑と呼ばれます。このあと熱が上昇しはじめるのとほぼ同時に発疹がでてきます。2度目の発熱はさらに高く40℃を超えることもあります。発疹ははじめ首や耳の後ろに小さな紅斑としてでてきます。そして次第に顔から体、手足へと広がるとともに、個々の発疹はやや盛り上がった感じでやがて大きくなり、徐々に癒合(ゆごう)していき、色は濃くなっていきます。発疹が全身に広がった頃には熱は下がることが多いです。


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